カジカ著『キャラがかんたんにイキイキ動き出す 衣類のシワ実践マスター』

この記事はほぼ完成でござるが、適宜更新の可能性もあるでござる!

こちらは2014年発行のご本です。著者のカジカさんですが、あとがきによると奥田晃代さんたなかあゆさんという、お二人のアニメーターさんの合同名義(?)のようです。2026年1月現在、検索してみましたがいずれの名義でも他の著作やSNSアカウント等を見つけることはできず、残念ながら詳細は不明です。

ですが現場で作画や作画監督を務められているアニメーターさん達とのことで、解説や作例のイラストはクオリティが高く安定感があります。お二人による本編のイラストはいずれもモノクロですが、アニメーターさんらしいシンプルですっきりとした線画と影付けで、資料としてとても分かりやすいと思います。

掲載資料の衣装は13種類です。

  • 普段着(ブラウス&スカート)×女性
  • 普段着(Tシャツ&ジーンズ)×男性
  • 普段着(セーター&ロングスカート)×女性
  • 普段着(スウェットパーカー&カーゴパンツ)×男性
  • 学生服(セーラー服)×女性
  • 学生服(学ラン)×男性
  • ビジネススーツ×女性
  • ビジネススーツ×男性
  • ウィンドブレーカー×女性
  • サッカーユニフォーム×男性
  • 着物×男性
  • お姫様ドレス×女性
  • 旧日本陸軍の軍服×男性

各衣装につき8ページ解説や作例があります。まずモデルさんの実写写真とそれを忠実に模写したイラストの見開きがあり、ポイントとしてアニメ調線画でも拾って描くべきシワがピックアップされています。次に写真を元にしたアニメ調のイラストと、同ポーズの別アングルイラストの見開き、ポーズバリエーションイラストの見開き、動きのあるポーズイラストの見開きと続きます。

P. 40-41

↑ P. 40-41

P. 52-53

↑ P. 52-53

P. 98-99

↑ P. 98-99

P. 118-119

↑ P. 118-119

他には「スーパーデフォルメ」と題してパースを強調したイラスト例が2ページ(イラスト4点)、「特別編 その他のシワ」として、「上着にできるシワ」「2人の組み合わせでできるシワ」「アクションポーズにできるシワ」が合わせて8ページあります。

実写写真以外は著者たちによって描きおろされたイラストのため、必然的に資料の収録点数自体は少なめであると言えます。しかしながら上記の通り、現場で活躍するアニメーターさんが手がけた見やすいイラスト・分かりやすいポイント解説ということで、貴重な資料だと思います。

拙者
拙者

本書にはCD-ROMやダウンロード等のデータ特典は付いていないでござる。あくまでも紙媒体での参考書でござるな。

拙者
拙者

いまどきのポーズ系資料集はデータ付き・トレスOKが当たり前になってきているので、うっかりそのつもりで、本書のイラストそのまんま(衣装細部やキャラの顔等)の模写やトレスを自分の作品に使わないように気を付けるでござるよ。まあ、いまどきのトレスOK資料集でも、作例イラストのトレスは普通NGでござるが。

著者のお二人とは別に、和音さんとヨースケさん(現在のサイト・アカウント等不明)のカラーイラストと着彩工程紹介ページがあります。Amazonレビューにもありますが、本書のテーマである「衣類のシワ」に関する塗り方を詳しく解説しているわけでもないので、ちょっと謎コーナーになっている感はあります。しかしながら和音さん、ヨースケさんのファンであればコレクション的な価値があるのではとも思います。

最後に、「著者あとがき」から、当たり前と言えば当たり前かもしれませんが、個人的に響いたお言葉を引用します。

イラストやマンガのような創作の世界において、画力を向上させてくれる技法や様式は数あれど、絶対的な正解はありません。作品の魅力を決定づけるのは、最後は描き手の感性の部分です。ですから、この本の内容もあくまで方法の一つだということを忘れず、さらに本物を観察するなどして勉強すれば、自分らしい描き方をきっと身に付けられるはずです。

著者あとがき より
拙者
拙者

服のシワについては、「これが正解!」と比較的言いやすい領域だと思うでござる。しかしカジカさんのお二人は、本書の解説も「あくまで方法の一つ」として提示しているのでござるな。最終的には描き手の好みや創造性に委ねられているのでござる…!

(新たな気づき等あれば適宜更新。いつかアイキャッチ画像を自分で描けるといいな……。)


【中古】キャラがかんたんにイキイキ動き出す衣類のシワ実践マスタ- /玄光社/カジカ(ムック)

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